
横浜の顔とも言えるみなとみらい地区の
横浜ランドマークタワー
(JR桜木町駅前から撮影)
19日(金)19時よりみなとみらいホールで
ヴァイオリニストの樫本大進君のコンサートがあったので
ニセコから帰宅したダンナ様と入れ違いに一人ででかけました。

JR桜木町からランドマークタワーに向かうと
右手に帆船の日本丸、その向こうに
大観覧車「コスモクロック21」が見えますが、何故か暗い。
よく見たらいつも時刻表示され
美しくライトアップされている観覧車が消灯。
調べてみたら3月末までLEDを使用した
ライティング・イルミネーションのリニューアル工事中のようです。
完成したら今までよりもっと美しい夜景に出会えるかもしれません。
みなとみらいホールは18時半開場。
それまでブラブラとウィンドウショッピングをする時間はあるのですが、
どんな素晴らしい音楽でも疲れると、本当の音楽を聴き逃しそうで
余計な体力は使わないように、
最近はいつも家からコンサート会場へまっしぐらです。

小さい頃を知っている大進君。TVで何度か演奏を聴いていますが、
ライブを最後に聴いたのは2009年、
紀尾井ホールコンサートあの時は中高の後輩、ピアノの先生も同じだった
お母さんの潔子さんにもお目にかかれた嬉しいコンサートでした。
暫く彼の演奏は聴いていなかったので本当に楽しみでした。
座席はC22列の15番。中央席。
最初の曲、ベートーヴェン7番が始まるやいなや
美しく、深くのびやかで豊かな音色に魅了されてしまい、
そのあとのブラームスのヴァイオリン・ソナタ第2番でも
スケールの大きい音楽と音色が際立っていました。
休憩を挟んでプロコフィエフのヴァイオリンソナタ。
不協和音が多く、音もあっちへいったりこっちへ来たり。
なんという意味不明の曲!というのが正直な感想でしたが、
その気迫のこもった音色が客席にズンズンと迫ってきました。
またリフシッツさんのピアノが柔らかい音かと思うと、
またある時は凄みを見せるすごい迫力ある音。
息のあったヴァイオリンとピアノの掛け合いに
火花が飛び散ったかと思うと、次第に美しく融合されたひとつの曲に。

音楽の広がり、豊かさ、深みが増した大進くんの演奏。
わずか37歳のベルリン・フィルコンサートマスターは
アンサンブルで多くのことを学んだように思います。
ヴァイオリンのコンサートで素晴らしかった演奏で、
今も覚えているのがもう何十年も前、関西在住の時でした。
大阪フェスティバルホールで行われた
ピアニストのマルタ・アルゲリッチと
ヴァイオリニストのギドン・クレーメルくらいです。
正直言ってヴァイオリンのコンサートは聴いていて
疲れるのであまりでかけません。
これは何故だろう?どうして?と自問自答。
大進くんの演奏を聴いていてやっとわかったのです。
ヴァイオリンが高音部の音をだす時、
多くのヴァイオリニストは細くて首を締め付けられるような音を出します。
私はメロディーを同じ様に歌っているので、
私の喉も自然と締め付けられ、だんだん苦しくて疲れてきます。
ところが大進くんのあの巨体から無理なく出る音は
高音であろうとなかろうと、どっしりとした安定音。
疲れを覚えるどころか、癒やしの心地よい演奏でした。
また大進くんは演奏中も身体を動かすのはほんの最小限。
良くヴァイオリニストでもピアニストでも髪を振り乱して
身体を目いっぱい動かして演奏している人がいますが、
落ち着いて聴いても見てもおられません。
とても好感のもてる演奏体でした。

♪プログラム
♪ ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番 ハ短調 op.30
♪ ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 op.100
♪ プロコフィエフ: ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 op.80
♪アンコール曲
J. S. バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのための
ソナタ 第6番 ト長調 BWV 1019の異稿による楽章
(このバッハの演奏はとても和やかで癒やしの音楽となり、
バッハの音楽の良さが充分に味わえました)
お母さんの生まれ故郷の赤穂、姫路でも
ル・ポン2016赤穂国際音楽祭・姫路国際音楽祭が開かれます。
着実に偉大な演奏家を目指し歩いている樫本大進君。
これからも日本人代表として
ベルリン・フィルのコンサートマスター、そしてソリストとしても
その素晴らしい音楽が世界を駆け巡リますように。

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